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新型コロナウイルス感染症のために外出もままならない日が続いていますが、いよいよ緊急事態宣言が発令される自治体も出てきました。そのような状況下でも税務署に行かずに確定申告を済ませる方法があります。
今回は税務署に一切行かずに確定申告を完了させるためのロードマップをみなさんにお伝えいたします。申告そのものだけではなく、書類の作成や申告後の納付の方法などにも触れています。
このページの内容は下記の動画でもお話ししています。
今回お話しするのは次の内容です。
確定申告書の作成方法は2つあります。ひとつは国税庁が提供しているe-Taxをはじめとする会計ソフトを使用する方法。もうひとつは手書きです。e-Taxや会計ソフトで作成した場合はインターネットを介した電子申告が可能です。
電子申告やe-Taxを利用する場合は、パソコンやスマートフォンが必要です。e-Taxを利用しないなら会計ソフト、例えばMoneyForward・弥生会計・freeeという御三家などが必要です。もしくは国税庁のe-Taxのみでも完結はすることはできます。
一方、手書きの場合は郵送のみが提出手段となります。税務署への持参でも提出は可能ですが、今回は税務署へ行かない方法ということで、郵送のみが選択肢となります。e-Taxや会計ソフトで申告書を作成した場合も、プリンタで印刷すれば郵送可能です。
手書きで申告書を作成する場合は、記入する申告書が手許にないので、税務署に郵便で送付を依頼しましょう。税務署宛ての封書に返信用切手と封筒を同封して請求すれば、記入用の確定申告書を返送してくれます。返信用封筒には返信用の切手を貼って、自分宛ての宛て名を書いておきましょう
確定申告書の請求は、在住地域を管轄する税務署宛てでなくても、たとえば私(天尾)は新宿区在住ですが、新宿税務署じゃなくても、渋谷税務署に請求したとしても送ってもらえます。請求の時期や税務署の忙しさにもよりますが、大きな税務署に請求すると返送までに10日ほどもかかることがあります。
他方、小さめの税務署に請求すると、3~4日程度で返送されることもあります。必ずしも管轄の税務署ではなくてもいいので、返信用封筒を同封した封書で確定申告書を請求してください。青色決算書などの特例を使う場合は、それ用の書類も忘れずに一緒に請求してください。
また、確定申告書には申告書Aと申告書Bがあります。どちらを使えばいいかわからない場合は申告書Bを選んでください。申告書Bは申告書Aを兼ねます。税務署から確定申告書を郵送してもらえば、手書きを選択した人も申告書の作成ができます。
確定申告書の提出方法は先ほど述べた通り、電子申告または郵送の2通りです。電子申告をするためには税務署が発行する識別番号もしくはマイナンバーカードが必要です。
マイナンバーカードの発行には管轄の市町村役場に行って手続きが必要な上、早くても2~3週間かかります。識別番号の発行も税務署での手続きが必要です。
役所に行かずに完結させるのが今回のテーマですからこれはテーマから外れますし、確定申告の期限が3月15日までなので、今から発行してもらうのでは間に合いません。この場合はe-Tax・会計ソフトで申告書を作成した場合も、提出方法は郵送を選択することになります。
郵送には充分な注意が必要です。大切なことを知らずに発送してしまい、取り返しがつかない状況の方から相談を受けることがありますが、その状況になると相談を受けてもどうしようもありません。
確定申告書を郵送するときの重要なポイントは、確定申告書の控えと返信用封筒を同封して送るということです。
「控え」というのは、作成した申告書には、手書きの場合もe-Taxや会計ソフトで作成した場合も、提出用と控え用があるので、それを両方提出します。このときに返信用封筒を同封しないと控えが返送されてきません。
後日これに気づいて、「返信用封筒の同封を忘れていたので控えをください」と税務署に受け取りに行っても、控えはもらえません。そのときには既に控えは税務署には存在していないと思った方がいいでしょう。
税務署では送られてきた確定申告書をすべて入力をして、おそらくどこかの倉庫で保管しているのでしょう。だからデータは残っていますが、控えはもう税務署にはないのです。返信用封筒を同封の上で提出しない限り、控えは二度と手には入りません。
本人確認書類を持って税務署に行けば閲覧申請はできますが、複写はできません。現在では申告すれば写真撮影はできますが、2~3年前までは撮影も禁止でした。ですから、申告書は一切残らないということです。
郵送で確定申告書を提出する場合は、必ず控えと返信用封筒を同封して送ってください。
納税の方法には次のようなものがあります。
インターネットバンキングを利用するには電子申告をする必要があります。電子申告をしていない場合はインターネットバンキングは利用できません。クレジットカード・ダイレクト納付・預金口座振替の3つについては郵送での提出・電子申告どちらの場合でも可能です。
ダイレクト納付は税務署に届出が必要ですが、預金口座からの引き落としで納付する方法です。預金口座振替というダイレクト納付と似た納付方法もあります。これも事前に税務署に届けが必要です。
ダイレクト納付
e-Taxにより申告書等を提出した後、納税者の名義の預貯金口座から即時または指定した期日に口座引き落としにより国税を電子納付する手続き
預金口座振替
毎月の公共料金やクレジットカードの支払いが、指定の口座から定期的に自動で引き落とされる決済サービス
この2つの方法を利用した場合は、例年4月20日頃に指定した口座から引き落とされます。口座振替なので、銀行印を押して口座情報を記載したものを税務署に届け出る必要があります。
クレジットカードは、郵送で申告書を提出した場合も電子申告をした場合も、「国税」については納付することができます。「国税クレジットカードお支払サイト」というwebサイトがありますので、そこで手続きができます。
以上のいずれかの方法を選べば、税務署にも行かなくて納税できます。
最後に納付書です。納付書を入手して銀行やゆうちょの窓口に持って行き、支払いをします。納付書はコンビニでは使えません。銀行や郵便局に行かなければならないので、少々不便ではあります。
納付書は税務署から郵送してもらう必要があります。あらかじめ納付書で納税することがわかっていれば、確定申告書を請求するときに納付書も請求しておくと、手間が少なくて済みます。納付書にはいくつか種類がありますが、「所得税の納付書」と書いておけば必要な納付書を返送してもらえます。
納付書には管轄の税務署名が記載されています。自分の在住地域の税務署名が入った納付書を送付してもらわなければなりません。たとえば、先ほどもお話ししたように私は新宿区在住ですので、「新宿区の所得税の納付書をください」と申し出なければなりません。
納付書の請求先は、先ほどの申告書の請求についてお話しした通り、どこの税務署でも大丈夫です。新宿税務署の納付書を世田谷税務署に請求しても送ってくれます。
還付の場合は、確定申告書の①表と言われる一番最初のページの右下部分に自分の口座を記入しておくだけなので、これは特に手続きは必要ありません。
もうひとつ大切な話をします。一切、税務署に行かずに、もっと簡単に楽に、確定申告ができる方法がひとつあります。
それは「税理士に頼む」という方法です。
お金はかかります。しかし、私たちは基本的にすべてe-Tax・電子申告を行ないます。お客さまがマイナンバーカードをお持ちでなくても、私たちの電子申告カードで代理ができます。識別番号もOKです。
納付の方法は、お客さまがインターネットバンキングをご希望ならインターネットバンキングでできる方法を、クレジットカードがご希望ならクレジットカードで納付するようにできます。
ただ、パソコンが得意ではない昔ながらの税理士さんに頼んでも、これはできない可能性はあります。私自身は銀行の窓口に行くのを避けたいので、自分の税金の納付も基本的にインターネットバンキングでしています。
会社運営や従業員を雇用している場合は、納期の特例、給与天引きの税金を半年に1回または翌月10日に支払うなどで、銀行の窓口に行かなければならないと思っている人もいるのではないかと思いますが、実はインターネットバンキングでできます。
ほかには住民税。従業員の給与から住民税を天引きをして納るのも、4枚綴りくらいの納付書が送られて来て、銀行やゆうちょの窓口に持って行かないと納付できないと思い込んでいる方もいるかもしれませんが、実はインターネットバンキングでできます。
今回は、緊急事態宣言下で税務署に一切行かずに確定申告から税金の納付までを完了させるロードマップをお伝えしました。ご自身の状況に合わせた方法で確定申告を行なってください。
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