前澤友作さんが関わる会社が5億円の申告漏れでニュースになりました。今回はこちらについて説明していきたいと思います。

同じ内容を下記の動画でもお話ししています。

「鬼滅の刃」の脱税というのは、作者の方は一切関係なく、今回は制作会社のufotableが脱税しているということでニュースになっています。こちらについては詳しくは別の記事で説明しているので、ぜひごらんください。

よく脱税・申告漏れ・所得隠しなどいろんなことがあるんですが、今回はまずこの違いについて。言葉の違いです。

はっきりとは言葉の違いはありません。みなさん慣習的に使っているだけです。一般的に新聞とかニュースで「脱税」という風に扱われるのは、刑事告発されているかどうかでだいたい分けられています。

今回のufotableは告発されたということで「脱税事件」。前澤さんの管理会社は告発されていないんですね。

税務署との話し合いの中で前澤さんの資産管理会社、「グーニーズ」という昔のアメリカ映画みたいな名前の会社なんですが、そこが修正申告に応じたということで「チャンチャン」で終わっています。

脱税と申告漏れと所得隠しは、やっていることに大きな違いはないかもしれません。金額の多い・少ないで決めている訳でもありません。今回、前澤さんの会社の申告漏れは5億円、ufotableの場合は4億6000万円。金額によるものではないということを知っておいてほしいですね。

要は悪質なのか、意図的にやったのか、この辺りで決められていると思ってください。今回はufotalbeが意図的に売上を隠していました。前澤さんの会社は意図的ではなく、今回指摘を受けているのは「5億円は前澤さんが負担すべき経費でしょ」ということなんですね。

どういうことかと言うと、前澤さんの資産管理会社グーニーズというのは、プライベートジェットを持っています。そのジェット機を前澤さんは私的に、自分の旅行で使っています。その分はちゃんと前澤さんからお金をもらって、それを売上に計上しなければいけませんよという、そこの見解の相違だったんですね。

だからそれほど大事にはなっていません。世間ではニュースになったりして、前澤さんが嫌いという人は「脱税だ」と言って騒ぎ立てているんですが、そういうことなんですね。はっきり言って、脱税と言うよりも、私は本当にこれこそまさに有名税だと思います。

前澤さんはプライベートジェットに乗って剛力さんとあっちへ旅行に行った、こっちへ旅行に行った、ワールドカップのサッカーを見た、何かを見に行ったなどと、いろんなところに書かれているので見やすい・見つけられやすいです。

「このとき海外旅行に行ったのは会社の用事じゃないですよね？」と分かりやすい訳です。もしもワールドカップなどに行ったときに会社の商談も兼ねて行っていれば、個人負担と会社負担が半々とか、そういうところなんです。ここの見解の相違なんです。

だから接待交際費と言われるのも、取引先とごはんを食べに行きましたというのが、プライベートなのか事業に関係あるのかというと、厳密には誰にも分かりませんよね。そういうところで見解の違いというのはよくあります。

見解の違いでよくあるのは、芸能人の衣装代。衣装代は経費だと思っていたから経費にしていたけど後で修正申告を受けました、という話。昔だったら漫才師の今いくよくるよさんとか。

今いくよくるよさんみたいな特殊な衣装で、私用できない・その服で外に出ていくことができないというような衣装なら、それは認められる可能性はあります。でも自分の普段着にも使っています・舞台でも使っていますというのは、これは100％経費にするのは難しいです。

その塩梅で前澤さんの資産管理会社は見解の違いということになったと考えてください。こういう申告漏れや見解の違いの例としては、芸能人で言うと板東英二さんの例があります。

板東さんは植毛代を経費にしていたのですが「植毛代は経費にならない」と言われました。カツラは経費になると聞いたから植毛も経費になると思ってやりましたと板東さんは言っているんですが、カツラも多分、税務署が税務調査に来たら論点になると思います。

たとえば芸能人でカツラを使用しているという人で、テレビに出るときは格好悪いからカツラをつける、プライベートはずっと潔い姿。だからこれはテレビ用・事業用だと言ったら、それは100％認められる可能性は高いと思います。

ただ、普段もつけています・テレビでもつけていますとなると、これは100%というのは認められません。そういうものだと思っておいてください。

今回についても、前澤さん5億円とufotable 4億6000万円で、なぜ前澤さんがそれほど言われなかったかというのは、こういった例を見ていただくとわかると思います。

ちなみに、前澤さんの会社については5億円を修正申告しましたが、赤字なので税金は納めなくても済んだという話もあります。

なぜプライベートジェットを持っているような大富豪の資産管理会社が赤字になるのかというと、これはまた別の論点があるんですが、これに関しては別の機会にお話をしていきたいと思います。

なぜプライベートジェットを持って節税するのかということですね。ここもおもしろいので、ぜひごらんいただければと思います。