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副業の確定申告はいくらから?「20万は本当なのか?」【UberEatsを例に解説します】

今回のテーマは、副業の確定申告についてです。(この記事を作成した)今は2020年11月なんですけども、年末年明けにかけて確定申告や年末調整の話が多くなってくると思います。特に今年、令和2年についてはコロナ禍で副業している人が多いと思います。

 

その副業は確定申告が必要なのか、それとも不要なのか。みなさんがよく聞く話では、20万円以下は確定申告は不要・必要ないですよと言います。これについて、本当なのかウソ・間違いなのか、ご説明していきたいと思います。

みなさんがどこに該当するのかというのをきちんと確認していただいて、確定申告が必要な人はする、不要な人はしない、どっちでもいいですよというケースも出てきます。どっちでもいい人は得な方を選んでいただきたいと思います。

 

このページと同じ内容を下記の動画でもお話ししています。

目 次

  • 確定申告の提出先
  • 「20万円を越えたら確定申告」のウソ・本当
  • 給与収入が20万円以下の場合
  • 雑所得・事業所得の場合ーたとえばUberEats
  • 給与収入と雑所得・事業所得のおさらい
  • しなくてもいいけれど、した方が得というケース

確定申告の提出先

確定申告のお話は少しだけなんですけども、確定申告というのは通常その年の翌年、今で言うと令和2年・2020年の分を翌年2021年・令和3年2月16日から3月15日までの間に行います。

その提出先は一般的に税務署。一般的じゃなくて、みなさんがあまり知らないのが市町村。都道府県市町村ですね。今年令和2年は曜日の関係で2月16日から3月15日。コロナ禍の影響でもしかすると、令和元年同様に延長になる可能性があるんですけど、現時点ではこのようになっています。

 

提出先が税務署。こちらについて払う税金は所得税。市町村について払う税金は住民税です。これをみなさん結構知らないと言うか、ほとんどの人が知りません。今このページを読んでいるみなさんの中にも「確定申告を毎年やっていますけど、市町村に1回も出したことないですよ」という人がたくさんいらっしゃると思います。

実は、税務署に提出したものが自動的に市町村にも行くようになっています。だから市町村だけに提出しているという人はほとんどいないです。同じように、会社で年末調整をした後、その情報は税務署や市町村にちゃんと行くようになっています。

 

だから、放っておいても住民税のお知らせが来ます。住民税からは逃げられないというのは、それが原因です。

「20万円を越えたら確定申告」のウソ・本当

では、ここから本題に入っていきます。20万円を超える場合、確定申告が必要というお話をよく聞くことがあると思います。これについて整理していきたいと思います。

まず、「20万円」というのは年間の金額です。「年間20万円」というのが強調されていないので「月間20万円」だと思っている人もいるんですけども、年間で20万円。だから月間にすると1万5000円ぐらいしかないです。年間20万円を超えると必要、超えなければ必要ない。

 

これは、半分は本当で半分はウソです。正解でもあって、間違っているところもあります。ここについてお話ししていきますね。

これは税務署の書き方なんですけど、税務署の書き方では次のように言っています。

給与収入が源泉徴収をされていて、それ以外の所得(雑所得)とか事業所得が年間20万円以下の場合は、確定申告をしなくてもいい。
ポイントは、「年間20万円以下」というのは正解なんですけども、「給与収入が源泉徴収をされている」ということが必要です。

だから本業の給与収入で源泉徴収、毎月お給料から税金を天引きされていて、年末調整も今の時期していると思うんですがそれらをしていて、それ以外の所得、雑所得・事業所得が20万円以下の場合、確定申告をしなくてもいいです。

給与収入が20万円以下の場合

もうひとつは、源泉徴収されている給与収入が20万円以下の場合は、確定申告をしなくてもいいということになっています。何度も言っているんですけど、「所得」と「収入」というのはまったく意味が違います。

所得≠収入(収入は額面)

「収入」というのは、いわゆる額面です。給与収入の場合は額面で、本業が源泉徴収をきっちりされていて、副業も源泉徴収されている必要があります。源泉徴収をきっちりとされている額面で20万円以下だったら、確定申告しなくてもいいです。

給与収入ではないものについては、雑所得と事業所得ですね、この2つについては所得が20万円以下なら確定申告しなくてもいいです。所得というのは給与収入、額面から給与控除というものを差し引いたものが給与所得です。

所得=収入ー給与控除

雑所得・事業所得の場合ーたとえばUberEats

雑所得・事業所得については、要は利益だと思ってください。たとえばですね、雑所得・事業所得で収入、売上ですね、30万円あったとします。売上が30万円ありました。経費が15万円でした。その場合の所得は15万円です。

ここが違いますね。給与収入は額面、雑所得・事業所得は収入から経費を引いた利益のことです。これが20万円を越える場合は確定申告が必要ということになっています。

雑所得・事業所得=収入ー経費

このお話をすると、このページをごらんの人や副業をしている人で確定申告が必要かなと思っている人が「雑所得なのか事業所得なのか給与収入なのか、わかりません」と仰います。よくある話です。

給与収入というのは、支払う側がお給料として払っている。お給料として払うというと、一般的に源泉徴収票というのを年の最後に、12月の給料と一緒にだいたいもらうんですけども、源泉徴収票を発行してもらえるのか、給与明細が毎月給与をもらうときに発行されるのか。わからなかったら直接お勤め先に聞きましょう。

給与収入と雑所得・事業所得のおさらい

これに対して雑所得・事業所得というのは、特に今流行っているというか、UberEats。UberEatsはよく聞くと思うんですけども、UberEatsの配達員は個人事業主です。だからUberEatsで得たお金は、雑所得か事業所得になるんですね。

雑所得か事業所得かの違いは、厳密に決まりはないんですけども、継続性や事業性を持ってやっているものが事業所得と言われています。そうじゃないのは雑所得という言い方をします。厳密な区別はないです。

 

UberEatsでたとえるなら、本業で毎日朝から晩まで働いている人は事業所得でしょう、本業に給与収入があって夜とか土日にやっているような人は雑所得になるでしょう、というくらいのものです。

 

UberEatsは「個人事業主である」とホームページでも謳っていて、あまりよろしくないニュースのときに「個人事業主だから知りません」という話になるんですけども、事業所得と給与所得になる、わからない人は聞く。

事業所得や雑所得の場合はどうなるんですかと言うと、お勤め先・業務委託を受けているところから支払調書をもらったり、自身が請求書を出してお金をもらうところとか、そういうところは業務委託で、給与収入ではないケースがあります。

 

そこはもう、お金をもらっているところに確認をするか、源泉徴収票というのを発行してもらう。源泉徴収票は原則として給与収入のものにしか発行されませんので、支払調書と源泉徴収票は結構混同する・間違える人もいるんですけども、そこで確認してもらうといいと思います。

給与収入と雑所得・事業所得のおさらい

おさらいをすると、

  • 本業で給与収入の人が源泉徴収をされていて、かつ、それ以外の収入で給与収入の場合は額面20万円以下で、そちらも源泉徴収されている。
  • それ以外の雑所得・事業所得の場合は、収入・額面・売上ではなく、売上から経費を引いた所得が20万円を越えていると確定申告をしなければいけない。

これが所得税・税務署の話です。所得税・税務署の話と言ったのは、実は一番最初に話をした通り、確定申告というのは税務署に提出をすると住民税・市町村にも同時に提出されています。

20万円以下の場合、確定申告をしなくてもいいのは、所得税・税務署の話です。実はですね、雑所得・事業所得・副業の給与の場合でも、住民税は申告をしなければいけないケースがあります。

 

その場合は1円以上。20万円以下というのはありません。だから本当は、副業をしていると、

  • 税務署に対しては20万円以下だと確定申告しなくてもいいケースが圧倒的に多い
  • 市町村・住民税に対しては確定申告しなければならない

こういう風に思ってもらうといいと思います。

しなくてもいいけれど、した方が得というケース

実際に、確定申告をしなくてもいいけれど、した方が得というケースもあったりします。どういうことかと言いますと、本業で年末調整をして還付になっている人とか、さっきのポイント、「本業で源泉徴収されていて副業でも源泉徴収されている」のが確定申告しなくてもいい条件です。どちらも源泉徴収されています。

あ本業は年末調整で清算してもらっている、でも副業は仮に年間20万円だとすると源泉徴収税率が3.063%で、6126円取られています。これを本業の年末調整を合体させると、実は還付されるケースもあります。この場合はしてもしなくてもいい判断なので、20万円以下だからしない人もいれば、20万円以下でも確定申告をしたら6126円が還ってくる可能性もあります。

 

そこについては確定申告の時期に国税庁の確定申告の入力コーナーで入力して、還付になるなら申告する、還付にならなくて20万円以下、この条件に当てはまっていて確定申告しなくてもいいのであれば、追加で税金を払わないといけないのであれば、しない方が得ということになります。

副業の確定申告については、結構みなさん、自分の都合のいい情報だけをインプットして、いいように解釈している人が多いので、この辺りを間違えないように。そして、確定申告しなければいけないのか、してもしなくてもどっちでもいいのか、きっちりと確認していただいて、自身の得になる方を選んでいただきたいと思います。

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