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今回はコロナ禍によって売上が落ちて経営が厳しくなってしまった事業者の融資についてご説明したいと思います。同じ内容を下記の動画でもお話ししています。
今回は融資についての説明です。持続化給付金をもらっても融資を受けなければ、お金を借りなければ事業が立ち行かないという人がたくさんいらっしゃると思います。
そういう皆さんの中にも、今まで銀行との取引、口座でお金を出し入れ振込をする取引というのはおそらくほぼ100%の人がしていると思いますが、融資を受けたことがないという人はたくさんいらっしゃると思います。なので、この機会にどういう風な借り方をすればいいのかということも含めて説明をしたいと思います。
まず、融資についての考え方です。税理士によっても考え方が違うのですが、私は事業を大きくするのであれば融資は受ける方がいいと思っています。今回のようなケースがあったので皆さんそういう風に感じられていると思うんですが、通常お金を借りる必要がない事業者というのは借りません。借りる必要がない。
よくお金を借りる事業者の人は知っていると思うんですが、銀行は雨の日に傘を取り上げて晴れの日に傘を渡すというんですね。普段から付き合っていないと、今回のようなケースになった場合でもすぐに動いてくれません。
逆に普段から借り入れをしている人は、2月・3月の制時点で銀行から営業をかけてきて融資をして、3月中には借りているという人もたくさんいらっしゃいます。その辺りについてもお伝えしようと思います。
先にひとつ言っておきます。今回は制度を説明するのですが、融資の利子がもったいないから借りないというお客さんはいっぱいいるんです。でも、利子は必要経費です。
今は超低金利状態で2%とかで借りられます。1000万円借りたとしたら利子は年間20万円、10年で割ったら8000円ぐらいですか。8000円は保険です、必要経費です。8000円があることによって安心を得られるので、融資は前向きに捉えてください。
利子がもったいないから借りないというのは、なかなか事業を大きくしていく上ではちょっと難しい考え方かもしれません。
今回について説明します。経済産業省から「新型コロナウイルス感染症で影響を受ける事業者の皆様へ」というリーフレットが出ております。この中に融資について書いてあるページがあります。6ページです。
「資金繰り支援内容一覧」ということで、「政府系金融機関による融資」と「民間金融機関にある信用保証付融資」というのがありますが、お金を借りたことがない事業者はおそらくこの言葉すら分からないと思うんです。
それは仕方がありません。今まで借りたことがないのですから。このブログを読んで分かるようになって、今後どういう借り方をしていけば活かせるのかということをぜひ知ってください。
まず、政府系金融機関というのはいわゆる「国金」と言われるもので、政策金融公庫のことです。昔は名前が違ったのでそんな理由でみんな「国金」と言うんですが、要は国がやっている銀行だと思ってください。
今回は借りやすいですし、利息も免除とかゼロとか、そういう感じになっています。ただ、売上が下がっていることなどの条件はあります。ここで借りるのもひとつの方法です。
次は「民間金融機関にある信用保証付融資」。保証協会というものがあります。「保証」というのは皆さん何となくイメージが湧くと思います。お金を借りるとき、住宅に入るとき、もしかしたら会社に入るときに、保証人が必要と言われます
保証協会というのは保証してくれるんですね。これも簡単に言うと国がやっているようなものです。保証協会がお金を借りることについて保証してくれるんです。
通常は保証額というのがあります。保証付融資というのは、もし私が保証協会の保証を受けてお金を借りて倒産・潰れてしまったとき、保証協会が肩代わりしてくれます。
通常は限度額が、無担保の場合は8000万円です。法人でも個人でも8000万円です。この8000万円の保証というのは、どんなに業績のいい会社であっても絶対に保証してくれないというのが、保証協会のルールとなっています。
保証協会には保証料というものを払います。借りて、保証してもらう。家賃などの保証を考えてもらうと分かりやすいと思います。1000万円借りたとして、万が一潰れた場合は80%しか保証してくれません。
残りの20%はどこが保証してくれるのかというと、これは窓口となっている金融機関です。金融機関はリスクが2割ある。今回、セーフティネット保証4号という今から説明するのをやると、保証率が100%国になります。
セーフティネット保証4号というのが一般保証枠(無担保では8000万円)とは別枠で用意をしてくれます。そして保証率は100%です。どういうことかと言うと、100%国が保証するんです。金融機関はリスクがゼロなんです。
今までは8:2で2のリスクを負って事業者に貸していた金融機関はリスクゼロで事業者に貸せます。利子は当然、金融機関に入ってきます。事業者が無利子ということで払わない場合も関係各署、市区町村の場合があったり国からがあったり、補給があります。
だから銀行としてはノーリスクで貸せるものなので、非常に使ってほしい制度なんですね。セーフティネット保証4号というのは20%以上売上が下がっているというのが条件なんですが、こちらは各市町村などで比較的簡単に認定を受けられます。
認定を受けてセーフティネット保証4号を取ってくると100%保証協会が保証したものを借りられます。そのために銀行は窓口になりたいというのがこの制度なんです。政府系金融機関は同じ条件で借りても国なので、今後の付き合いというのはなかなか難しいです。
保証協会で借りると銀行としては「ありがとう」、ノーリスクで借りてもらえる、潰れても自分たちの腹は痛まないということで、非常に借りてほしい制度になっています。
これを今回、セーフティネット保証4号で借りておくと、一般枠というのが空いているので何かあれば銀行が言ってきます。「保証付で融資を受けませんか」ということです。これでいいんです。
プロパーという融資もあります。プロパーというのは保証付ではないものです。銀行が100%リスクを背負ってお客さんに貸す。こういうのをプロパー融資と言うんですが、これはハードルが高いです。
初回からなんて絶対に無理です。初回は皆さん保証付融資で借りるんですね。長く付き合っているうちに、たとえば8000万円の保証枠がもうない、銀行は優良会社だから貸したい、そうなったときにプロパー融資に進みます。
事業者は長年借りていくと、なるべく保証枠を使わずプロパー融資を銀行から引き出していく。これは持ちつ持たれつなので、たとえば保証付を1000万円、プロパーを1000万円、合わせて2000万円を借りるという方法もあったりします。これも銀行との取引があるからこそできることなんです。
今回お伝えしたいのは、同じ無利息だからと言って、政府系の方が安全という変な思い込みをしてしまわないように。信用金庫の方が比較的簡単というか身軽に動いてくれます。信用保証付融資で借りて、今後の事業のときにも役立ててください。
政府系で借りると今後の事業のときには正直あまり役に立ちません。借りる人はぜひ保証付融資で借りることを検討して、なるべく早く動いていきましょう。今は審査も比較的早くなっていて借りやすくなっています。
日本の国としてもこれ以上、中小企業者が大変な目に遭って潰れてしまうと経済が死んでしまいます。お金を借りることは悪いことではありません。事業を大きくするために必要な投資・経費というのはたくさんあります。
ソフトバンクなんか何兆円も借りています。全然、悪ではありません。何兆円も借りられるという、銀行からの信用がある方がよほどすばらしい。私も昔、言われたことがあるんですが、年商1億円よりも借金を1億円する方がはるかに難しい。お金を貸してくれるだけの信用が必要ということなんです。
今回は無利息無利子で借りられるんですが、通常の融資についても必要経費だと思って、利子についてはぜひ前向きに捉えていただきたいと思います。この厳しい世の中を皆さん乗り越えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
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