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今回のテーマは、3月8日に申請が開始ということが正式に発表になりました、一時支援金について。3月1日の夜に新たに発表になった詳細のこと、申請の方法、そして「キモ」についてもお話ししていきたいと思います。
前回のお話の続きにもなりますが、一時支援金のお話です。詳細が発表になったんですけども、クリア不可能のクソゲーということがわかってきました。その詳細について、なぜクソゲーなのか、クソゲーをクリアする方法があるのかどうか、この辺りについてお話をしていきたいと思います。
このページの内容は下記の動画でもお話ししています。
概要についてはいろんな動画でされているので、さっとだけ言っておきます。金額が中小法人最大60万円と、個人事業主が最大30万円。前年または前々年の1~3月と2021年の1~3月のどれかを比べて、1・2・3月すべてじゃなくても、どれかひと月だけでも、売上が50%以下になっていれば対象になります。
あとは、緊急事態宣言の影響のある地域とか、そこの取引先とか、そういう感じになっています。今回この金額も結構ポイントで、別の動画も出したんですけど「この金額でここまでやらないといけないのならば……」みたいなコメントもあったりしました。
クリア不可能のクソゲーというのは確定なので、それはなぜかというところですね。ひとつめ、「書類のハードルが高い!」。そして「新たに判明した事実!」、書類についてですね。さらに「事前審査の書類は?」。
あと「3月8日から申請開始」と、こちらも正式に発表になったんですけど、初日申請は選ばれた者だけしかおそらくできないであろうということです。既に初日に申請しようと思っている、目論んでいる人は手遅れじゃないか、というところについてお話をしていきたいと思います。
では、「書類のハードル」からお話しします。「新たに事実が判明!」ということで、前回から書類のことで「こういうのが必要ですよ」と案内があったんですけど、経済産業省のホームページで正式に発表になりました。こんな感じですよね、結構見やすくてわかりやすいホームページだなと思います。
「申請の流れ」を見ると、「事業形態が申請対象か確認してください」という項目に「個人事業主」があって、「必要な書類について」という項目があって、これをクリックするとこんな感じで「中小法人等」、「個人事業者等」と並んでいます。その下に「確定申告書類」、そして「対象月の売上台帳等」。対象月は2021年1・2・3月のいずれかということになりますよね。過去の分については確定申告書で確認します。
確定申告書もハードルが高いというか。確定申告書については一表(一番最初のページ)に収受印(税務署のハンコ)か、電子申告した場合はその証明書が必要です。これは2年分、2019年分と2020年分が必要です。法人の場合はそこをカバーしている申告書が必要です。
ここで既にハードルが高いと思うんですよ。確定申告書を2年分もきっちり残してない個人の方って結構いたり、確定申告の動画(『令和2年分最新版!e-Taxで行う確定申告』)でも言っていますけど、申告書を郵送して控えをもらっていないという人もいたりします。しかし、確定申告書が必要です。
次に必要なのが売上台帳。これはご自身で作れるのでそこまでたいしたことないですね。
通帳の口座。これは支援金の受け取りに使うものなので、これもたいしたことないです。
本人確認書類。免許証とかですね。これもたいしたことないです。
宣誓書。これもひな形をダウンロードして書けばいいだけです。
難しいのはこの辺です、取引先情報一覧。
取引先情報がいるっていうのは前の情報でもあったんですけど、ご自身で一覧を作らなくてはなりません。氏名欄に自分の名前を書きます。相手(取引先)の名前を書きます。電話番号を書く欄もあります。取引先が法人の場合は法人番号が必須です。
難しいのはこの辺です、取引先情報一覧。取引先情報がいるっていうのは前の情報でもあったんですけど、ご自身で一覧を作らなくてはなりません。氏名欄に自分の名前を書きます。相手(取引先)の名前を書きます。電話番号を書く欄もあります。取引先が法人の場合は法人番号が必須です。
13桁と聞いても、それを言ってもわからない人がほとんどなので、じゃあどうやって調べるの?となってしまいます。これが新たに判明した「取引先の一覧を出さないといけない」という事実です。結構めんどくさそうな作業ですね。
次、ここですね。ホームページが結構ご丁寧に、「確定申告」をクリックしたらこういう風に説明されていて画像とかも用意して、すごくわかりやすくなっている割りには、事前審査の書類がホームページでわかりますかってくらいに、何かさらっとなってるんですよね。
さらっとなってるっていうのは、トップページの「STEP2 各必要事項についてサイトでご確認ください」という項目にある「必要な書類について」をクリックしたら、書類の詳細が案内されています。これだけでいいのかなと思ったら、ここから下にスクロールすると「登録確認機関での事前確認に必要な書類等」という項目があって、こっちに結構、厄介な書類のことが書いてあるんですが、詳細なことまでは書かれてないんですよ。
①本人確認書類。
②履歴事項全部証明書、これは法人のみですね。
③収受日印のついた確定申告書、これはさっきと一緒です。
④2019年1月から2021年の対象月までの各月の帳簿書類、大事なところをさらっと1行で書いちゃって、
⑤2019年1月以降の事業の取引を記録している通帳、というのもさらっと1行で書いて、
⑥宣誓・同意書。
①②③⑥は実際に申請のときに必要なものと一緒なんですが、④⑤がさらっと1行で書いてあるのですが、これを登録確認機関でチェックするときに登録確認機関の人が読むマニュアルがなぜか同じ項目に一緒に掲載されています。
マニュアルには事前確認の実施日や相手先情報を書く欄があります。「2019年又は2020年の中から任意に選んだ複数の年月(登録確認機関側で選択)について、それぞれ以下を確認してください」という項目があって、年月を書く欄が2コありますから最低2コは確認しろということですよね。
これがさっきの、さらっと1行2行で書いてあった「④2019年1月から2021年の対象月までの各月の帳簿書類」と「⑤2019年1月以降の事業の取引を記録している通帳」のことですね。
どういうことかって言うと、「任意に選んだ1つの法人との取引に関する請求書または領収書等について(中略)『金額』が通帳に記帳されているか」という確認項目がある、つまり通帳で取引していないところを、振込で取引していないところを選んではダメということです。
そういう場合は事情があるんで、じゃあほかのを見て、ほかのもないとなると、「これもう終わらないね」という話になるでしょう。マニュアルには「申請希望者の事業に関する書類が存在しない場合は、合理的な理由があるか」を確認するようにと書かれていますが、どういう風に判断されるのか、正直わからないです。
だから取り敢えず、売上台帳・請求書・領収書と、それを支払ったこと・入金したことがわかる通帳がないといけないということなんです。これが書類のハードルが高いということです。ホームページのあの書き方だけでわかるのかという疑問も残ります。
「3月8日から申請開始」ですということになっているんですけど、3月3日時点でなぜかマイページだけ作れるようになっています。トップページの下の方で「仮ID」というのを発行してもらいます。3月3日時点では発行しても進まなくなってるんですけども。
申請するためには先に登録確認機関が発行する証明番号をもらわないといけないので、3月8日に申請を開始するには、既に手遅れです。「初日申請は選ばれた者だけ」というのは、3月8日時点で登録確認期間の証明番号を持っていないと申請ができません、ということなんです。
この動画を撮っている今日が3月2日なので、もう1週間もありません。では登録確認機関はどんなところですかと、経済産業省ホームページ内で検索できるようになっていたので見てみました。なかなかおもしろい。私がいる新宿区、人口とか事業者数で言うと相当多いと思うんですけど、検索してみましょう。はい、検索結果86件。東京都新宿区には86件しかありません。
これを見ていくと、登録確認機関のほとんどが金融機関なんですね。金融機関は取引先のチェックなどをするために、おそらく登録しているんだと思うんですよね。だから取引のない人が来ても、変な言い方ですが相手にしていないと思います。あとは行政書士、行政書士、行政書士、金融機関、行政書士……と続いていきます。
「問い合わせをせずに、登録確認機関に訪問することは、絶対にしないでください」、飛び込みで来ないでくださいって書いてあるんですけど……ここに「その他機関」「行政書士」「名前」「住所」「電話番号」「メールアドレス」「問い合わせ時間」という欄があるんですけど、この辺の人たちなんてね、一般の人のことを受け付けしたくないんですね。
この欄の人は、電話番号はない(空欄)です、メールアドレスもないです、受付時間も書いてません、住所は書いてありますけど「飛び込みで来ないでください」。税理士さんなんですけど、税理士さんはこの先の承認確認をするために登録だけはしてるんでしょう。そういうスタンスの人は実際には事前確認は受け付けないと思うんですよね。
登録しているのもほとんど金融機関か行政書士、税理士はほぼほぼいない。理由から言うと3月の今の時期、例外なくどこの税理士さんも確定申告で忙しいので、前の動画でも言いましたけど、1時間ぐらいかけたチェックに1000円しかもらえないようなことをよろこんでやる人はおそらくいないでしょう。この先(承認確認)についてはやってあげたいという気持ちがあるので、そのために登録だけしてるのかなという感じですよね。
じゃあ次は、埼玉県の蕨市にしましょうか。蕨市、4件。金融機関、金融機関、金融機関、商工会議所。まあ、こんな感じです。じゃあ蕨市の人はもう3月8日の申請は無理だ。川口市も見てみましょうか。金融機関、金融機関、金融機関……全部、金融機関か。税理士が1人だけいた。まあ、こんなレベルです。
「既に手遅れか」ということで見てみましたが「誰が事前審査をするか」という話、近くにいない場合は3月下旬以降に事務局が対応するらしいです。ということなので、3月8日に間に合う人は選ばれし人だけ。もともと税理士さんとおつき合いのある人とか、銀行さんとおつき合いのある人とか、そういう人だけですね。
銀行さんとおつき合いがあってね、サインも銀行さんがくれるというなら、もらいに行くのは全然いいと思うんですけどね。30万円のために「50%売上が下がってますよ」と銀行さんに報告をしに行くっていうのも、それはそれで心理的なハードルがあるな、とは思います。個人の場合で最大30万円、法人の場合で最大60万円。その金額をもらうためにここまでのことをしなければいけないと。
わかるんですよ? 持続化給付金がジャカジャカジャカジャカやっちゃったからこういう風になった。家賃支援給付金は審査が遅すぎて、申請件数の推移が上図の上段のグラフ、支給件数の推移が下段のグラフなんですけど、まあ全然受理されない。支給されないされないとこの辺(9月上旬)でニュースになっていろいろ取り上げられて、ここ(9月28日)でドーンと急に上がり出した。
このとき私もインタビューを受けて言ったんですよね。「東京都の1回目の感染防止協力金については、都内の企業とかの協力もあったので、そういうやり方もあったんじゃないですか、そういう風にすればもうちょっと審査も早くなったんじゃないですか」という私のインタビューを見てもらったのか、意見を取り入れてくれたんですけど、今回は「これはないで」っていうやり方になっています。
ちなみに持続化給付金は423万件の申請があって給付したのかな。家賃支援給付金が100万件ぐらい。今回は家賃支援給付金よりもハードルが高いと思うので、3000億弱の予算がついてるので30万円と100万件、家賃支援給付金ぐらいを見込んでいると思うんですが、ここまで行かないんじゃないかな。70万件ぐらいがせいぜいかなと、私は思います。申請期間も2箇月、5月の何日までってすごく短いので、もしかしたらそこまでも行かないかもしれないですね。
そうは言っても該当する人とかもらいたい人は、この書類を全部受けて登録確認期間で事前確認してもらう必要があります。登録確認期間で資料の登録を確認してもらって、その次にネット上で申請ということになっています。初日に私もやってみたいなとは思っています。今後、該当する顧問先がいるかもしれないので、やっていってどれくらいで申請されるのか、というところまで確かめたいと思います。
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