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今回のテーマはこちらです。「BoAさんが韓国で向精神薬を不正に輸入した」ということで事情聴取(いわゆる取り調べ)を受けた、ということについてお話ししていきたいと思います。
ワイドショーではないので事件について私は深く掘り下げることはしないんですけども、これがどういうことなのか。「しらなかった」とBoAさんは仰っていて、ミスだったということでしょうか、それで警察の取り調べを受けた。
日本でもこういうことがあるのか、日本の場合はどういうのが該当するのか、ということをお話ししていきたいと思います。同じ内容を下記の動画でもお話ししています。
今回の場合は申し上げた通り、BoAさんが日本から韓国に対して向精神薬、いわゆる睡眠薬を郵送して、それを受け取った。それをダメですよと言われたという内容です。
日本の場合はどうなのでしょう。日本から、たとえば海外に行くときや海外から日本に帰ってきたときに、どういう手続きが必要で、どういうものがアウトなのか。その辺りを整理しながらお話ししていきます。
まず最初に整理をしていただきたいのは、日本から海外に行くとき、海外から日本に帰ってきたときもそうなんですけど、通関・税関手続きを経ればOKなものと、通関・税関手続きをしようとも有無を言わさずNGなものがある、ということです。
何でもかんでも税関を通ればOKというものではなく、何でもかんでもNGというものでもないということなんですね。具体的な話なんですが、日本から海外へ行くときのために、財務省が「海外旅行者のみなさまへ」というパンフレットのようなものを出しています。
パンフレットに書いてあるのは、輸出規制品というものがあるので、それは持って行ってはダメですよとか、制限をかけますよとか、手続きをしてくださいということです。これが具体的にどういうのかと言うと、イメージとしてはお土産として持って行くくらいの少量のものならOK。個人的に利用するものですね。明らかに商売をするような大量のものはアウトです。
輸出規制品でダメとなっているのが、たとえば書いてあるのが高性能パソコン。中学・高校の社会で習ったと思うんですけど、COCOMとかね、軍事利用されてしまうような高性能なものはダメです。
今だったら多分ゲーム機などもダメだったり、ドローンも最初はおもちゃみたいな扱いだったんですけど、今や実用化されて無人偵察機になるということになっているので輸出規制の対象になっていたり、そういうことがあります。
一般の人向けの「海外旅行者のみなさまへ」というパンフレットに高性能パソコンの次に書いてあるのが、何と銃砲です。銃砲は輸出したらダメですよということが書いてあります。海外旅行者のみなさまが空港に銃砲を持ってきている時点で、いろんなところでアウトだと思うんですけど、こういうことが書いてあります。一般的なお土産とかはOKです。
逆に海外から日本に入ってくる場合です。今年は新型コロナウイルス感染症の影響もあって、海外へ行ってお土産を持って帰ってくる人も少ないかもしれないんですが、帰ってくる場合の話です。
帰ってくる場合も
という風に分かれると思ってください。
何をしてもNGのものというのは、たとえば今回のBoAさんと一緒で向精神薬、睡眠薬とかです。薬はだいたいダメです。麻薬とか当然ダメです。あとは模造品、ブランド品の偽物などです。最初から偽物とわかって持ち込むのはダメ。
ニュースなどでもよくやっていますが、知らずに本物だと思って持って帰っても、偽物と発覚したら通関・税関で没収されてしまいます。
ダメなものの代表的なものはワシントン条約で規制されている動物。生きた動物もそうですし、それを原材料としたもの。たとえばサイの角とかいうのは漢方薬ですね、サイの角とか熊の胆嚢とか。あとは剥製とか、一部の毛皮とか、そういうのもダメだったり。こういうのは何をしてもダメですよという話ですね。
ワシントン条約
国際取引によって生存を脅かされている又は絶滅してしまう恐れのある野生動植物を保護することを目的とした条約
OKなものはお土産程度の量ですね。たとえば少量の化粧品、口紅だったら3本くらい。紙巻き煙草だったら200本とか、お酒だったら760cc程度のものが3本まで。この辺は免税でOKです。
手続きとか税金が必要なものは、たとえば20万円を超えるようなものとか、1品目で1万円以下は免税ですけど1万円を超えると税金がかかるとか、こういうものがあります。
3~6カ月に1回くらい金の密輸入がニュースになるんですけども、なぜ金の密輸入をするかというと、これは税金に絡むので少しお話ししていきたいと思います。
これは何かと言うと、ズバリ消費税なんですよね。消費税というのは日本は今10%で、海外にはない国もあります。日本より高い国もあります。そして消費税がかかる取引・かからない取引というのは、なかなか一般の人にはわかりにくいところもあったりするんですけど、商品・モノの売買には基本的に消費税がかかります。土地とかはかからないですけどね。
でも金は消費税がかかります。簡単に言うと、海外で1億円の金を買ってきて日本で売ると1億1000万円。消費税分の10%が儲かります。1億円であれば1000万円ですし、仮に10億円の金だと消費税は1億円になります。
金はギュッと詰まっているイメージですが、今は1g6000円くらいなので、1億円でも16kg程度です。金が16kgでも比較的小さなものなので、1億円くらいだったら持ち込む際にも隠しやすいです。そういう風に隠して日本に持ってきて売って、消費税の差額を得るのが金の密輸です。
何億円にもなる金の強奪事件が国内のどこかでありましたが、あの金もどこが出どころかわからないみたいなところがありました。金を巡ってそのような、もともと密輸入品だったので奪われたほうもなかなか言いにくいとか、そういうのを利用して密輸入する。
昔ながらにお腹に隠してくる人とか昔ながらに船で密入国する人とか、いろんな方法があったりするので、金の輸入に対しては消費税をもらう方法です。消費税についてはそのような事件があるので、国税庁も網をかけて違う法律を作ろうとしています。
金はもともと入ってくるときに消費税分の利益を得られないような制度にしようと。まだはっきりとは決まっていませんが、そういう法律もできるかもしれません。
BoAさんも今回ついうっかりだったのなら不起訴で済むと思うんですけども、継続的にわかっていてやっているとなると、ちょっと話が変わってくるかもしれません。日本の人も海外で軽い気持ちで、知らずにたくさん持って帰ってきて、税関で没収されるケースもあるので、そういうときは気をつけていただきたいと思います。
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