ご自宅への出張面談も可能です
今回は私の経験などをもとに、相続についてのお話をしたいと思います。テーマは「資産がないから大丈夫! その一言が一番危険!」。そういう家族ほど相続で揉めるということでテーマにしたいと思います。
同じ内容を下記の動画でもお話ししています。
資産をお持ちの人もお持ちでない人も、生前にいろいろ相談に来る人が多いです。「相続」というと皆さんどういうイメージがあるかというと、大体「お金持ちが考えることでしょ?」とおっしゃるんですよね。
「相続=お金持ち・税金・財産を分ける」と思っている人が多いんですが、日本の99.9%の人は相続に関係があります。なぜかと言うと、銀行口座ひとつ持っているだけで相続の手続きというのは必要なんです。
もっと根本的なことでは死亡届を出すことも相続の手続きなんです。それもひっくるめて「相続」と言うので99.9%、死亡届を出さなければならないということでは100%、相続というのは関係があるということをまず知っていただきたいです。
極端な話、お金がないから死亡届を誰が出しに行くのか揉めるというのも「相続争い」なので、絶対にお金だけではないということを知っておいてほしいです。
生前に相談に来る人の話をいろいろと聞いていると、最後には「うちは資産がないから大丈夫、揉めない」という風に言う人は多いんです。全然違います。実際は資産がない方が揉めるんです。ことわざにありますよね「金持ち喧嘩せず」。本当にその通りなんです。
相続で揉めて財産を分けることを「遺産分割」言うのですが、裁判所が毎年の事件数というのを発表していて、遺産分割事件数もちゃんと発しているんですね。そして有難いことに、資産の総額ごとにちゃんと割合を出してくれているんです。
一番多い割合が5000万円以下、43%。1000万円以下が33%。合わせると76%。4分の3が5000万円以下で揉めているんです。5000万円だったら財産がある方だという人もいると思うんですが、東京・大阪、それ以外のところでも、不動産を1件持っていると5000万円は普通にあるんです。
不動産をたとえば1件持っている、預金・貯金が300万円という人。こういうのが一番揉めやすいんですよ。なぜかと言うと、不動産の換価(お金に換えたときのかたち)が、たとえば4000万円だったとします。
5000万円以下なのでわかりやすく現金1000万円としたときに、住む予定のない不動産4000万円をもらうのと、お金を1000万円もらうのとでは、皆さんどっちがいいですか?という話なんですよね。
実家の誰も住んでいない家・4000万円の価値があると言われたものをもらうのか、現金1000万円をもらうのかと言えば、大体の人が1000万円がほしいと言いますよね。
だから揉めるんです。ここに遺言が書いてあったらもっと揉める可能性がありますが、これはまた別の話としましょう。みんなお金が欲しい、不動産はいらない、では不動産を売るのかというと、実はこっちの不動産にはお母さんが住んでいるとなったら、これは絶対に売れない。
税制の改正などもあるんですが、そういうのが揉めるんです。お金がない方が揉めるんです。
お金が潤沢にあって、たとえば1億円の土地が東京・世田谷にある、それとは別に1億円の土地が神戸・六甲山にある、現金が2億円ある、相続人が2人ですということであれば、1億円の家が1軒ずつと現金1億円ずつでいいよね、と終われるんです。だから揉めないんです、お金持ちって。
分けられない不動産を持っていて相続が発生する、比較的資産が少ない、そういう方が揉めるというのを知っておいてください。これが現実なんです。だから「資産がないから大丈夫」、「うちは家しかないから揉めようがない」という方が揉めるということをぜひ知っておいてほしいです。
生前の対策をしている・考えているときにこの言葉が出てきて危ないなと思った人は、ぜひ専門家に相談していただきたいと思います。亡くなった後のことは関係ないとおっしゃる人はたくさんいますが、骨肉の争いというのを私もたくさん見てきました。
裁判でしか兄弟が会わない、裁判にも出てこない、弁護士しか出てこないということもあったりするんですが、そういう状態をお父さんお母さんが望んでいるかということも考えて、そういうのを子供に任せないように、ぜひとも対策をしていただきたいと思います。
税制の改正や相続に関する情報をタイムリーに配信中!
是非登録してくださいね!
税金!相続等の情報をタイムリーに
解りやすく動画で配信しております!
ぜひチャンネル登録をしてご覧ください