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2021.11.24
こんにちは。相続税理士の天尾です。('ω')
今回のテーマは、『家族信託と相続対策』。
よく耳にする家族信託ですが、どんな効果があるのでしょうか?
「家族信託で節税できるの?」
「どんなことが出来るの?」
▼
こんな方はぜひ、読んでみて下さい。
『理想の相続像』も持っている人は必見!
知識をつけておくことで、相続の幅や可能性がグンと広がります。
この記事では理解しやすいよう、なるべく簡単にまとめています。
まずは、気になるところから読んでみて下さい。
財産の『管理』『処分』『運用』を家族に任せる制度。
名義を別の家族にすることで、持ち主と同じようなことが出来るようになります。
【例えば】
①:家族同士で契約をする
②:任せられた人は、契約内容に沿って財産を管理する
③:家賃収入など、財産から出た利益は契約で指定された人が受け取る
④:契約が終了するまで続ける
信託財産
委託者
受託者
受益者
家族信託といえば、認知症対策。
多くの人が家族信託を検討する圧倒的理由です。
認知症になってしまうと、財産の管理面であらゆる問題が発生。
他の人が代理で行うことが出来ず、財産が身動きできなくなってしまいます。
! こんな問題が発生
あらかじめ家族信託を始めておけば、家族が代理で行えるように。
また、『障害』により判断能力が低下している場合も同様に対策できます。
将来を見据えた、心強い備えと言えるでしょう。
大事な人を守るためにも家族信託は有効。
自分が死亡した後も、別の家族が代わりに管理や運用をしてれます。
家族信託では、財産を渡す『順番』も決めることが可能。
『受益者』をうまく設定することで、思い描く財産渡しルートが作れてしまうのです。
通常の相続ではあり得ない、相続順位に左右されない渡し方の実現も可能となります。
★ 『受益者』設定ルール
さらに、信託財産は遺産分割協議の対象にはなりません。
確実に財産を渡しつつ、トラブルも回避できる優秀な制度なのです。
なお、財産の渡し方として遺言書や生前贈与という方法もあります。
家族信託に比べ、『自由度』が下がる点は理解しておきましょう。
(後半記載、『ほか生前対策のデメリット』も参考にしてみてね)
孫世代まで指定ルート①
『委託者』:祖父母
『受託者』:親
『受益者』:孫
孫世代まで指定ルート②
『委託者』:祖父母
『受託者』:親
『第1受益者』:祖父母
『第2受益者』:孫(祖父母が死亡したら)
血族財産お守りルート
『委託者』:祖父母
『受託者』:甥姪
『第1受益者』:祖父母
『第2受益者』:配偶者(祖父母が死亡したら)
『第3受益者』:甥姪(配偶者が死亡したら)
共有名義になっている不動産は、他の人の同意がなければ手続きを進めることは出来ません。
思うように進めることができずテンポが悪いため、ストレスに感じてしまうでしょう。
★ 家族信託で賃貸マンションを2人の子どもに遺す
不動産の名義が長男になり、死亡後も長男1人の判断で進めることができる!
名義変更をすると、『登録免許税』が発生します。
家族信託で手続きをすると、生前贈与で不動産をもらう時よりも格段に安くなります。
【生前贈与】
評価額の2%
【家族信託】
『土地』:評価額の0.3%
『建物』:評価額の0.4%
(※ 2021年12月現在の税率です)
課税条件
課税される人
土地 | 建物 | |
---|---|---|
登録免許税(登録) | 評価額の0.3% | 評価額の0.4% |
登録免許税(抹消) | 1個につき1,000円 | 1個につき1,000円 |
※(2021年12月現在)
課税条件
課税される人
課税条件
課税される人
課税条件
課税される人
課税条件
(『受託者』の変更は課税されない)
課税される人
土地 | 建物 | |
---|---|---|
登録免許税(登録) | - | - |
登録免許税(抹消) | 1個につき1,000円 | 1個につき1,000円 |
受益者が『死亡』し、受益者が変わった
受益者が『受益権を贈与』し、受益者が変わった
課税条件
課税される人
課税条件
課税される人
契約期間満了により、以下内容で信託終了。
課税条件
課税される人
土地 | 建物 | |
---|---|---|
登録免許税(登録) | 評価額の2% | 評価額の2% |
登録免許税(抹消) | 1個につき1,000円 | 1個につき1,000円 |
不動産取得税 | 評価額の4% (軽減:3%) | 評価額の4% (住宅は軽減:3%) |
※(2024年3月31日まで不動産取得税が軽減)
成年後見制度 | 家族信託 | |
---|---|---|
判断能力低下『後』の手続き | 〇 | ✕ |
身上監護 | 〇 | ✕ |
投資などの資産運用 | ✕ | 〇 |
生前贈与などの相続対策 | ✕ | 〇 |
報酬の支払い | △ (専門家が後見人の場合は発生) | ✕ |
注意点
【良好】『家族信託』がおすすめ
【低下】『成年後見制度』がおすすめ
【はい】『成年後見制度』がおすすめ
【いいえ】『家族信託』がおすすめ
【はい】『家族信託』がおすすめ
【いいえ】『成年後見制度』がおすすめ
【はい】『家族信託』がおすすめ
【いいえ】『成年後見制度』がおすすめ
将来の不安を断ち切ることができる家族信託。
うまく使いこなせば、理想の財産渡しに近づける魅力的な制度です。
可能性の幅が広がって、納得できる選択肢が見つかるかもしれませんね。
しかし反面、『自由度の高さ』が迷いの原因になってしまう方もいるでしょう。
自分で設計することに少しでも不安のある方は、やはり専門家を頼ることをおすすめ。
家族信託はとても画期的な仕組みですが、とても複雑です。
確実に、『思い通り』を達成させるには相応の知識と経験は必須。
多くの事務所では無料相談を用意しています。
相談をしたからといって、必ず依頼をしなければいけないことはありません。
まずは話を聞いてもらい、対策の一歩を踏み出してみましょう。
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