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今回は持続化給付金詐欺に加担した少年Aのお話をしていきます。私は持続化給付金の詐欺に関わる動画、「逮捕されるのではないか?」という動画をアップしたのですが、その動画を見てくださった方から相談を受けました。
その相談の内容、相談を受けてどういう対応をしたのか、少年Aについて、お話をしていきたいと思います。
このページの内容は下記の動画でもお話ししています。
まず最初に、持続化給付金についてさらっとおさらいです。新型コロナウイルス感染症の拡大による影響で、2019年より2020年の売上が50%以上下がった方が、個人は最大100万円、法人は最大200万円もらえるという制度です。
この制度を悪用して、実際には売上が下がっていないとか、実際には事業をしていないのに給付金を受ける申請を行なっている人が多数います。これが持続化給付金詐欺と言われるものです。
持続化給付金詐欺については、2020年7月22日に初めて山梨県警が大学生を逮捕してから全国で逮捕案件が多数となっており、8月26日には愛知県で400人の申請に関わったということで、3人の男性が逮捕されています。
400人×100万円で4億円です。そして、この詐欺グループはそのうちの3分の1を受け取っていたということになっています。
実際にどういうのが詐欺に該当するのかということについては、
こういう内容が記載されています。
そして、この持続化給付金を管轄しているのは経済産業省、経産省と言われるところですけども、経産省が啓発のポスターとかツイートをバンバン出してきて、副大臣の牧原さんがそれをツイートですごくアピールしています。
「逮捕する」「逮捕した」ということで、不正受給者の撲滅と逮捕に向けて全力を挙げてますということが発表されています。
では、私のところに相談に来た大学生、まだ20歳になっていない方なので「少年A」ということにしておきます。その方のお話です。
その方は2020年5月下旬頃に、大学の友人とともに起業家サークルに参加をしました。そして起業家サークルは内容的にはすごいものだということで、多いときで週に2回、1週飛ばしたので4~5回くらい参加していました。
セミナー自体は50名から100名くらい集まっていて、大学生以外の方もたくさんいました。比較的若い年代の方が多かった。そして4~5回くらい参加した6月になってから、「持続化給付金の申請で報酬を得ることができるビジネスがある」と誘われました。
そのセミナーで毎回50名から100名くらい集めている主催者から直接の誘いを受け、「悪いことではない、ビジネスとしてやってみないか」と、そして、騙すときの常套テクニックの「みんなやってるよ」という言葉で誘われたため、「やる」と決意します。
主催者が案内する貸し会議室のようなところに集まって、自称税理士という男に確定申告書の作成方法を学びながら、言われるままの数字を書き込んで作って、確定申告書の提出をしました。
後日、確定申告書の提出をした後に、再度みんなで集まって、自身のスマホを使って持続化給付金の申請を行ないました。そのときも自称税理士という男の指導のもとに申請をしました。それが6月下旬頃の話だったということです。
そして7月下旬に100万円が入って、その税理士には成功報酬として40万円を支払いました。その頃から全国で持続化給付金の詐欺が話題になって逮捕者が出てきたので、少年Aはもうどうしていいか困っている、悩んでいる状況ということです。
そこで私のところに相談に来られたので、お話を聞いて、弁護士と相談をして、彼の対応を現在していますというところです。
では、詐欺に加担した場合、どうすればいいのかということをお話しします。これについては、誤って申請してしまったという正直軽い考え・レベルの人と、完全に詐欺に加わっている人で、ケースが変わってくるんだと思います。
軽いケースの場合だと、牧原経産省副大臣が「自主的に連絡をして返金をした場合は加算税などは取らない」という風に、2020年8月6日付のツイートで発信されています。このツイートが今のところまだ削除されていないので、これはまだ有効なんだと私自身は思っています。
ただし、このツイートの中に「罪に問わない」という言葉は一切書いていらっしゃらないので、お金に関しても罪に問われる可能性がある含みがある、という風に私は感じています。
なぜかと言うと、経済産業省と詐欺を行なった者を逮捕する警察庁はまったく別の組織ですので、「お金を返したから詐欺はなかったものとしますよ」ということではないのではないかな、という風に私は考えています。
これは弁護士からの話なんですけども、少年Aの場合は警察に行って「詐欺に関わった」ということを伝えてから、経産省の持続化給付金のコールセンターに連絡をしてお金を返すのがベストです。
お金を返すのを優先して、何日か経過している間に詐欺グループの一味が捕まって、自分では窓口となっただけで罪は軽いと思っていても、捜査関係者に洗い出しをされて事情聴取などがあった場合には、既に手遅れだということです。
ですので、弁護士が言うには先に自首をして、警察に「こういう事情がありました」と話をする、そしてお金を返す。後はどちらにも連絡を取れる状態を作っておいて、呼び出しが来れば対応する。
詐欺は親告罪、相手に「詐欺をされた」と言われなくても逮捕することができますので、今回のように「持続化給付金のお金を返したから絶対逮捕されないということではない」というのが弁護士の見解です。
少年Aの場合は実際に警察に出頭・自首をして、お金も返して、警察からは組織的な犯罪の主犯格ではない、逃亡の恐れもないということで逮捕・勾留はされずに、連絡がつく状態で待機と言うか、普通の生活をしておけばいいということで、自宅待機をしている状態です。
経産省の牧原副大臣はTwitterでも「自主的に返納せずに司法の手が及んだときにはただでは済まないよ」みたいなことを書いていらっしゃいます。自身がやったことが完全に詐欺だと思う方は、持続化給付金の専門のコールセンターが用意されています。
また経産省には、自身の周りで詐欺に関わった人がいたら連絡してくださいというようなフリーダイヤルもありますので、そちらに連絡するのがいいのかなとは思います。
今回は持続化給付金の詐欺に加担した大学生・少年Aについて、実際にはどうすればいいのかということについてお話ししました。
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