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今回のテーマは『半沢直樹』に見る債権放棄について。このブログをお読みの皆さんは債権放棄を受けられるのか、「債権放棄」とは何なのか、半沢直樹は債権放棄になぜ反対をしているのか。この辺りについてお話をしていきたいと思います。
このページと同じ内容を下記の動画でもお話ししています。
まず債権放棄です。債権放棄をする前提に経営再建というのがあります。事業再生・事業再建などという言い方をするんですけども、ここについては法的整理と私的整理という2種類があります。
今回の『半沢直樹』の「帝国航空」に関しては、私的整理を行っている状態です。法的整理はどういうものかと言うと、簡単に言うと倒産ですね。法的整理というのは倒産して、皆さんで残ったお金を分けましょうというものです。倒産なのでお金は残っていないのが一般的です。
今回行っているのは私的整理で、倒産にならないように皆さんで痛みを分け合いましょうと、銀行にも融資を減らしてもらう、従業員も退職勧告とかして減らすとか、そういう状況です。
債権放棄というのは私的整理の中で行われる金融支援策のうちのひとつです。金融支援策は具体的にどういうのかと言うと、「リスケ」と言われるリスケジュール。「5年で借りていたものを10年にしてください」とか、あとは金利を「5%で借りていたのを1%にしてください」とか。一番大きな効果のある債権放棄となっています。
そして、この債権放棄を求められているということです。では、なぜ半沢直樹は債権放棄を拒否しているのか。開発投資銀行はなぜ債権放棄に同意しているのか。この違いについてお話ししていきます。
半沢直樹が抵抗している債権放棄、これは簡単です。債権を放棄するということはお金をあげたのと一緒なので、自身の会社の業績は当然落ちます。そして、自身の会社の株主に対しても説明をしなければいけないです。
「なぜ、あそこの会社に500億円をタダであげたのか。それならば私にください」という株主。当然、利益が500億円下がって、その利益があれば株主に返ってきますので、それを求められます。
会社としての業績も下がります。株主に対しての説明責任、株主代表訴訟とか、株主に訴えられるリスクもあります。こういうところで当然、抵抗します。
では、なぜ開発投資銀行はOKを出しているかと言いますと、先ほどの法的整理と私的整理ですね。私的整理は、まだ皆さんで話し合っている状態です。法的整理は、倒産してしまうと裁判所とか弁護士が入って後でお金を振り分けるんですけども、倒産する=お金は残っていない。
簡単に言うと、1000億円のものを500億円まけて500億円返してもらうのか、1000億円をびた一文まけませんと言って倒産させて、一銭も返してもらえないようにするのか、どっちかというところなんですね。
ここで開発投資銀行は「債権放棄を飲む、その代わり残りは返してください」と、そういう方向です。半沢直樹は納得がいかないという状況で、今、戦っているというところですね。
債権放棄をこのブログをお読みの皆さんが受けられるかと言うと、これはその会社が潰れることによって社会的な影響が大きいような会社でないと、なかなか難しいです。
帝国航空のモデルとなっているJALとか、たとえば銀行とか、そういうところが潰れると皆さんの生活に影響が出ますよね。航空会社だったら出ないという人もいるかもしれないんですけど、たとえばJRが潰れますよとなったら、皆さん大変なことになると思います。
そうすると、やむを得ないかなと感じるかもしれないですよね。そういうレベルの会社でないと債権放棄は、実はなかなか受けられないというのも知っておいてください。
今回は『半沢直樹』のドラマの内容に触れながら、経済についてお届けしました。
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